松坂大輔選手の引退試合にみる、現役の締めくくり方の重要さ
(画像出典:文藝春秋社)
私は所沢生まれで子供のころは西武ライオンズのファンクラブに入って頻繁に試合を見にいっており、また、同学年(1980年、昭和5年生まれ)ということで、松坂選手は勝手に愛着をもって応援していました。
数年前からもう遠くないうちに引退するだろうと言われていた中行われた、先日の引退試合。
本人も登板する前は投げたくなかったとのことでしたが、投げ終わった後は、本人も投げてよかったという感想を持ったとのことです。もちろん、本人として納得できる引退の仕方ではなかったかと思いますが、見ている側としては、最後にいい印象を残す引退試合だったと感じました。
おそらく、引退試合をしないまま引退をした場合と比べると、相当にいいイメージをもたれて引退することになったのではないかと思います。
なぜいい印象を残したかといえば、客観的には最速118キロ、ストライクをいれるのもままならない投球でしたが、その裏に、あれだけ素晴らしい投球をしていた松坂選手が、あのような状態になるまで様々な葛藤を抱えながら現役を続けてきていたという物語がみえたからかもしれません。
プロとして現役生活24年、言葉にすると簡単ですが、中学・高校までいれれば30年以上にわたり、あれだけ一つの事に打ち込み続けてきたというだけでもすごいことですが、大きい怪我をしてから13年も現役を続けたということも素晴らしいです。
逆にそれだけ怪我をしたからこそ、色んな人から相談を受けることもあるし、今後は、けが予防の活動をしていきたいと思うようになったとのことで、長い目でスポーツ界全体からみればいい面もあったのかもしれません。
松坂大輔「8~9割のプロ野球選手は“不具合”を抱えている」ケガに泣かされてきたからこそ訴える「体のメンテナンスにはお金をかけて」
いわゆる松坂世代から名球会入りがでなかったというのは意外ではありますが、高卒新人から3年連続最多勝というのは、清原さんの高卒新人年間31本のホームランと共に、高卒新人の記録として、不滅のものとして残っていくのではないでしょうか。
プロ野球選手、元サッカー日本代表選手等の個人・法人の顧問、トラブル相談等を多数取り扱う
著作:「アスリートを活用したマーケティングの広がりとRule40の緩和」(東京2020オリンピック・パラリンピックを巡る法的課題(日本スポーツ法学会編)
・一般社団法人スポーツキャリアアドバイザーズ 代表理事
・トップランナー法律事務所 代表弁護士(東京弁護士会所属)
・日本サッカー登録仲介人
・日本プロ野球選手会公認選手代理人
・日本スポーツ法学会会員