第15回スポーツ仲裁シンポジウムへの参加

第15回スポーツ仲裁シンポジウムへの参加

少し前になりますが、日本スポーツ仲裁機構が主催する第15回スポーツ仲裁シンポジウムに参加しましたので、内容をご紹介します。

シンポジウムのテーマは、「選手強化・スポーツの普及とインテグリティ・コンプライアンス」~日本のスポーツ界におけるコンプライアンス体制の構築・インテグリティ保護に向けて~というものでした。

15回スポーツ仲裁シンポジウム_リーフレット-1

15回スポーツ仲裁シンポジウム_プログラム-1

「インテグリティ」は「高潔さ」というような意味で、2018年にたびたび世間を賑わしたスポーツ団体等での不祥事を踏まえてテーマとしてかかげられたものです。

2018年にたびたびマスコミで取り上げられたスポーツ団体の不祥事について、またかと思った人も多いかと思います。日本のスポーツ界では、2012年に大阪市立高校のバスケ部で起きた体罰事件以降、コンプライアンスの強化を進めてはきましたが、現場レベルまで浸透しきれていないというのが実情だと思います。

例えば、日本オリンピック委員会(JOC)は強化指定選手・ジュニア選手・指導者・各種競技団体(通称NF=National Federations)向けの各研修を行っていますし、日本スポーツ協会も同種の取り組みを行っています。

また、日本オリンピック委員会が設けている相談窓口(https://www.joc.or.jp/news/detail.html?id=2491)は、利用者をオリンピック強化指定選手や委託する強化スタッフ、JOCとJOC加盟団体の役職員等に限っていますが、2013年からの5年間で、延べ131件の相談があり、日本スポーツ協会が設けているスポーツにおける暴力行為等相談窓口(https://www.japan-sports.or.jp/about/tabid983.html)には、平成28年12月以降、月平均9件の相談があるとのことです。

当然のことながら、これら表面化している相談は、氷山の一角に過ぎません。

そもそも問題が起きないようにする仕組みづくりも大事ですが、問題発生を0にすることができない以上、スポーツ選手側に相談窓口の存在を認知してもらい、相談して問題を解決することが競技力向上につながることを認識してもらえるような啓蒙活動を行っていくのが大事だと考えています。

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